スタニスラフ・ネイガウス♪
ゲンリヒ・ネイガウスの息子、スタニスラフ・ネイガウスのドキュメンタリーも素晴らしかったので、紹介します。
スタニスラフ・ネイガウス
「聴く者に、ピアノの音ではなく魂の声、人生や人間に対する途方もない愛や優しさを聴かせることができる、そこまでの精神性に到達するためには、奏者は極めて誠実でなければならず、また作曲家達の作品を情熱的に愛さなければならない。」
アンドレイ・ゾロトフ
「スタニスラフ・ネイガウスはロシアの偉大な芸術家です。彼は語り継がれてゆくべき人物です。彼はすべてのロシア人芸術家の手本となるべき人物です。名声を得ようとしないこと‐それは値するのなら勝手について来る。何かしら人の為になるよう生きること。人を妨げないこと、そして…何かしらを芸術と生活にもたらすこと。スタニスラフは沢山のものをもたらしました。彼は彼という人間像、生き様を芸術に吹き込んだのです。彼は、彼という汚れなき雰囲気をまとった存在を、この世にもたらしたのです。」
スタニスラフ・ネイガウスによる論文「詩について」
「詩、音楽、絵画、建築…それぞれに語る言葉は違っても、本質的には、一つの同じことを語っています。世界の美と、人間の魂の美のことを。思考の気高さとほとばしる発想のことを。存在に関わる幸福と悲劇のことを。すべての真の芸術作品には常に『何か』が存在しています。その『何か』が本質を、美を、感情を生み出すのです。その『何か』が芸術に途方もない影響力を与えるのです。その『何か』とは何なのか。それは『詩』です。そこに詩が存在しないならば、どんな完璧な‐見かけ上の完璧さという意味での‐作品も演奏も、つまらない屍でしかないのです。そのような演奏はともすれば私達に、見かけ上の完璧さのためにつかの間の満足を与えるかもしれません。でもそんなものはすべてあっという間に忘れ去られてしまうのです。真実はその反対にこそあるのです。作品や演奏の中に詩が存在すればする程、明らかに聴き手への影響力は増すのです。そのような演奏は、聴き手を呼び覚まし、気持ちを落ち着かせ、魂の奥深くへと入り込んで影響を及ぼすのです…時にはその人の生涯を通じて。」
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