ホロヴィッツの言葉♪
ホロヴィッツは解釈者の芸術について、次のように述べています。
「音楽が優れていればいるほどさまざまに光を当てることが可能になる。フレーズの一つひとつに、無限のタッチとテンポの可能性がある。芸術家は自分の選択が最良であり唯一であることを確信しなければならない。しかも根底では、解釈とは他の可能性を犠牲にする選択に過ぎない、ということもわかっていなくてはならない。」
またショパンについては、こう述べています。
「ショパンを弱虫のように弾いてはならない、ということです。彼は結核のせいで体重は四〇キロしかなかったかもしれないが、音楽では獅子にだってなりうるのです。ショパンの音楽は雄々しく、甘くも病的でもありません。彼は女々しくなぞなかった。晩年にロンドンで写した写真、ご存じでしょう。あれは世界一悲しい男を示してます、肺病で死にそうで、故国から離れ、金も残っていない。これはしゃれになりませんよ。あの写真は偉大な強さを持つ男を示しています。」
「ホロヴィッツの夕べ」を、ふとしたきっかけで読み返しているのですが、とても面白いです。
ホロヴィッツがまさにそこにいるかのように、生き生きと描かれています。
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